《ふしぎ工房症候群 一緒に死んでくれますか》4

《ふしぎ工房症候群》

一緒に死んでくれますか

05-ふしぎ工房

もうじきそれも終わるさ。自分を元気づけるように言って手で涙を拭った。視界がぼやけている歩くことにも不順する。しっかりと前を見せたところで自分が見知らぬ老人にいることにふっと付いた。

あれ、道に迷った。しんと静まり帰った住宅外、いつもの見られた風景と違うこの場所に、いつの間にか、紛れ込んでしまたらしい。だが、大丈夫。まだ時間がある。席立てられるよに、時間の景観に気を使うことはもうしなくていいんだ。

そう自分に言い聞かせていると、足元で猫の泣く声がした。小さな黒猫だった。妙に懐いて僕の足に纏わりついてくる。少し、愛しくなった。人間もこのくらい素直だったらなあ。

しゃがんでこの猫の頭を撫でようとしたら、黒猫がさっと見を引き、目の前木戸の僅かな隙間に逃げ込んでしまた。ちぇ～どうせ猫にさえも嫌われるんだ。そう思って立ち上がろうとしたら、目の前に奇妙な看板が飛び込んできた。

戸板に筆で殴り書いた文字で、「不思議工房」と書かれてある。なんだかとても気になった。その文字を見つめていると、心が落ち着くというか、穏やかの気持ちになってくる。こんな気分になるなんて、若しかして初めてのことか?

その看板に目を奪われていると、今度は黒猫が激しく泣いた。何かこの世にとてつもなく未練を残すような思いに囚われて思わずその引き戸に手をかけた。気付くと、僕はその引き戸の内側にいて、そこではっとわりに変えた。

ここは?　中はカラードの倉庫のようだった。薄くなくてとこか異世界に迷い込んでしまったかのような錯覚に落ちっていると、不意に人の声がきた。

「ご注文は?」老人のような声だった。僕が緊張してその番に立ちつくんでいると、又その声がいた。

「何か注文をしにきたのでわないのかね?」目を凝らすと、部屋の中央に大机があって、その向こうに座っている老人の姿が見えた。

「す、すみません。僕は……」人の家に勝手に上がり込んだというか、何か自分がいけないことをしてしまったかような気がして。思わず頭が下げて謝った。何かお注文しに来たわけじゃない。ただ、気付いたらここにいただけた。

「失礼しました。」そう言って。そうそうに立ち去ろうとした僕の背中に、思わぬ言葉が浴びせかけられた。

「死にたいのかね?」動けなかった。図星を刺されて、僕は蛇に睨まれた帰るのように畏縮して固まった。

「な、なぜ?」恐る恐る振り向いた僕の視界に老人の手招きを見えた。僕は誘われるようにふらふらと老人に近付き、進められるままに大机の前のにパイベースに腰を下ろした。すると、うなだれたまま物も言わない僕の目の前に、紙と鉛筆が差し出された。紙に書かれた注文書という文字が目に映った。

「さ、これ……」目を上げると、そこに優しく微笑んだ老人の顔があった。

「ここに?」

「そう、貴方の願いを書きなさい」

「僕の願い?」

「そのとおりです」

「ここは、何を売っているお店なんですか?」

「ここでは、幸せを売っております」僕の涙腺が一気に緩み、堰を危殆よに涙があふれ出した。僕は初めて自分を理解者に出会ったような気がして、感動すら覚えた。そうなんだ。僕の幸せとは死ぬ事、それは今の僕の願いなんだ。

でも、一つだけ問題が残っていた。それは僕が弱虫で意気地なしだから、一人じゃしねないっていう事だった。もう一度目をあげると、老人はすべてを分かっているかのような面持ちで、僕を優しく見詰めていた。僕は震える手で「一緒に死んでくれる人を紹介してください」と書き、自分の住所と名前を据えた。

「承知しました」老人はいっそう穏やかな声で言うと。注文書の控えと白い封筒差し出した。封筒には請求書と書かれていた。請求書?　そうか、世の中何かに付けお金が必要だもんな。今回は人を紹介してもらうわけだし。そう思いながら、請求書の封を切ろうとすると、老人の手がそれを制した。

「お代は後払いの成功報酬となっております。後ほど、ゆっくりとお確かめください」

「はい」成功報酬という言葉に、なんだか奇妙な違和感を覚えたが、僕は封を切ろうとした手を止め、それを注文書の控えと一緒に上着の内ポケットに仕舞い込んだ。よくよく考えれば、成功の暁には僕はこの世から消えてなくなる。すると、大金を支払いなくなるわけだが。

「さ、どうぞ。」ぼんやりと考えている僕を促すように、老人は出口の引き戸を指示した。

「でも、まだ紹介が。」

「ご心配には及びません。その方はもう外で貴方をお待ちしております。

       Track 5：不可思议工房

　　“马上就会结束了!”

　　像要安慰自己一样，我对自己说道。

　　伸手擦了擦眼泪。当视野变得模糊，行走也会不方便。

　　一看清前方的道路，就发现自己身处在一条不熟悉的小路上。

　　“诶……迷路了?”

　　周围是安静的住宅，我好象在不知不觉间，混进了这个从没见过的地方。

　　不过没关系，我还有时间。

　　已经不需要焦急地赶时间了。

　　正在我这样对自己说的时候，忽然从脚边传来了猫的叫声。

　　一只小小的黑猫。

　　它对我异常地亲近，不停地绕着我的脚转圈圈。

　　忽然觉得它好可爱，要是人类也能这样诚实该有多好

　　当我想蹲下摸摸它的头的时候，黑猫却猛地闪开，逃到了面前小道的缝隙中。

　　“切。”反正就连猫都讨厌我。

　　这么想着，我站起身来，面前一副奇妙的看板映入了我的眼帘——

　　像是用毛笔在木板上粗暴地写上一般，上面写着“不可思议工房”。

　　不知为何觉得非常地在意。

　　看着那串文字，心里好象觉得非常平静，情绪也变得安详。

　　这样的心情，我好象是第一次有……

　　当我被看板夺去视线的时候，黑猫激烈地叫起来。

　　像被毫无来由地对尘世留下的迷恋所媚惑一般，我忍不住把手伸向了拉门。

　　回过神来，我已经进到了拉门的里边，忽然回复了自我。

　　“这里是……?”

　　这里面犹如一个空荡荡的仓库。阴沉沉的，让我有种来到了异世界一般的错觉。

　　忽然，传出了一个声音：

　　“您要买什么?”

　　像是个老人的声音。我由于太紧张而傻站着一动不动，那声音又再次说道：

　　“您不是来买东西的吗?”

　　仔细一看，在房子的正中央有一张大桌子，桌子的另一边坐着一位老人。

　　“对……对不起，我……”

　　好象自己擅闯民家似的——我觉得自己做了些不该做的事情，忍不住低头道歉。

　　并不是要来这买东西，只是回过神来，自然而然地就来到这里了。

　　“失礼了!”

　　说完，我匆忙转身离开。

　　在我身后，却传来让我意想不到的一句话：

　　“你想死吧?”

　　我动也不敢动一下。

　　被说中心声的我，像是被蛇盯上的青蛙一般，畏缩地固定在原地。

　　“为……为什么……”

　　小心翼翼地转过身去，我看见老人在对我招手。

　　顺应着老人的邀请，我慢慢向他走去，然后按照他所说的，坐在了桌前的凳子上。

　　接着，铅笔和纸出现在了垂头丧气的我面前。

　　写在纸上的“订单”二字映入我的眼帘。

　　“来，在这儿。”

　　抬起头，我看见了老人温柔的笑脸。

　　“这里?”

　　“对，请写下您的愿望。”

　　“我……我的愿望?”

　　“正是如此。”

　　“请问这里是卖什么的?”

　　“这里出售的——是幸福。”

　　泪如决堤的洪水般奔涌而出，我觉得自己第一次遇到了理解我的人，感动无比。

　　没错，对我来说，死就是幸福，这就是我现在的愿望。

　　可是，还有一个问题。

　　那就是——没用鬼的我，没办法一个人去死。

　　再次抬起头，老人仿佛理解了一切似的，用温柔的眼神看着我。

　　我用颤抖的手，写上了“请为我介绍能陪我一起死的人”，并填上了自己的地址和姓名。

　　“了解。”

　　老人用平静的声音如此说道，并递给我订单的副本和一个白色的信封。

　　信封上写着“付款单”。

　　付款单……?

　　是喔……这世界上无论什么都要钱，而且这次是我拜托他帮我找人。

　　这么想着，我准备把信封撕开，老人却伸手阻止了我的行动。

　　“请在事情办成之后再付款，成果如何，请您好好自行判别。”

　　“是……”

　　虽然我对“事情办成之后再付款”这句话感到有些不妥，但依然没把信封撕开，而把它和订单副本一起放进了上衣的口袋。

　　仔细一想，当事情办成后我已经不再存在于这个世界，那不就不能付款了吗……

　　“来，请吧。”

　　仿佛在催促想事情想呆了的我一般，老人伸手指了指出口处的拉门。

　　“可是……还没有介绍……”

　　“无须担心。那个人已经在外头等着您了。”