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《いま、会いにゆきます》台本 2


いま、会いにゆきます 


CAST

秋穂巧 ……石田彰

秋穂澪 ……平野绫 

秋穂佑司……绪方恵美 

ノンブル老师……纳谷六朗

永濑……田中久美

越智绫香……水谷启子


02.アーカイブ星


(妻の澪がアーカイブ星に旅たってから一年が過ぎた。週末になると、僕らは町外れの森にゆく。森には幾筋もの小道があって)  


秋穂祐司:これも…うん、いいん。あっ、どれだ 。


(それは迷路のように入り組んでいた。小道の入り口には造り酒屋の工場が一軒ポツンと建っていて) 


秋穂巧:祐司、その発条捨てちゃうの。
秋穂祐司:うん、そうだよ、たっくん。この発条はちょっと違うから。


(そこからゆっくりと40分ほど歩くと森の向こう側に出る。そこには何かの工場の跡地があって、一枚のドアがポツンと残されている。壁も柱も壊れているのに、5番と書かれているドアだけが残っていた。)


秋穂巧:ね、ひとつ聞いていいかな。 
秋穂祐司:何? 

秋穂巧:なんでこんなことをするの。

秋穂祐司:楽しいから。
秋穂巧:なるほど。


(二歳の時から始めた祐司の宝探し、六歳になった今でも続いている。見つけた発条やら螺子やらはアパートの庭に埋めてしまう。何かの機会にあの辺を掘り返した人はここに何があったのかと思い悩むことになるだろう。そんなことを考え、僕は思わず苦笑してしまった。 


祐司は極め付きの難産だった。妊娠中から様々な不具合は生じていたし、体力の落ちていた澪が出産の際に、わけの分からない注射を何本も打たれたのも事実だ。カエサルの如く、産道ではなく、医師の手によって開かれた隙間を抜け出てくるという手段も考えられたが、結局祐司は30時間かけて正規のルートを通ってこの世に現れてきた。まったくもって元気な赤ん坊で、体重は3900グラムもあった。一方の母親である澪はひどく衰弱していた。体の中にある様々な器官、濾したり、分解したり、中和したりする器官がうまく働かなくなった。彼女はこの五年後この星から去っていたが、その時に抱えた体の不具合とこの出産の時に陥ったいくつもの機能不全との間にどのような関係があったのかはよく分からない。だって、澪はこの後すごく元気になったし、普通の母親、妻として、普通に生活していたこともあったのだ。仮にもしこの出産の時に生じた何かが五年後に澪の命を奪ったのだとしても、それを「祐司のせいだ」ということはできない。彼は何も知っていない。僕と澪が望んで彼をこの世界に迎え入れたのだ。その時、彼はまだ呼吸もしていなかったし、目も開いていなかった。彼は地上に届く前の雪のように無垢だった。だから、この事で祐司が苦しむことがあってはならない。) 

秋穂巧:祐司、朝食だよ。
秋穂祐司:うん、え?
秋穂巧:朝食。
秋穂祐司:うん。 
秋穂巧:ランドセルは調べた?忘れ物はない?
秋穂祐司:うん、ないよ。
秋穂巧:本当に?
秋穂祐司:ふん、たっくん。
秋穂巧:何? 
秋穂祐司:このシャツケチャップの染みがついてるよ。
秋穂巧:うん…気にしなくていいよ。シャツの柄だと思えばいい。 
秋穂祐司:そうなの。
秋穂巧:洗濯していなかったから、替えがないんだよ。もう一枚はソースの染み、もう一枚はカレーの染みがべっとり。
秋穂祐司:あっ。
秋穂巧:どっちがいい?


(澪がいなくなってから、我が家の秩序を守るのはなかなか苦労した。たとえば洗濯、洗って干してもしわしわになる。料理も厄介だ。テレビの真似をして作ってみたけど、焜炉からすごい火が出て壁を真っ黒にした。ゴミがいっぱいに詰まった大きなゴミ袋は今日も台所に置いたままで、歩く時に邪魔になる。)


秋穂巧:ほら、六年生の班長さんが待ってるよ。急いで。
秋穂祐司:うん。 
秋穂巧:いってらしゃい。
秋穂祐司:いってきます。たっくんもいってらしゃい。
秋穂巧:いってきます。
秋穂祐司:へい(笑)。
秋穂巧:やれやれ、っつって、僕も会社に行かなくちゃな~。
秋穂巧:おはようございます。
永瀬さん:おはようございます。 


(まだ、出社していない所長の椅子と同僚の永瀬さんに挨拶してから、僕は自分の席につく。勤め先の司法書士事務所、もう八年も通っている。澪が死んだ時もともと弱虫だった僕は、とことん弱虫になり、息する力さえ失えかけていた。随分と長い間仕事をほったらかしにして事務所にすごく迷惑をかけた。それでも、所長は代わりの人間を探したりせず、僕が立ち直るのを待っていてくれた。僕は午後四時には仕事を終えて帰宅できるようにしてもらっている。学校から帰った祐司をなるべく一人きりにしたくないという僕の願いを聞き入れてもらっているのだ。その分給料は少なくなったが、お金には買えられない貴重な時間を得ることができた。)


秋穂巧:えっと、今日の仕事は…


(僕の机の前にあるクリップボードにはたくさんのメモが貼られている。そのメモは昨日の僕から今日の僕への送り状。僕はやたらと記憶力が悪い。これは体の様々な不具合の一つだ。だから、メモにして、それを机に貼っておく。うまい考えだと思うけど、やたらと文字が汚くて、実に読みにくい。そんな文字を解読し、仕事を片付ける。すごく不便だ。行動が制約されるし、とても疲れる。仕事でよくミスをするし、人から不当なまでに過小評価されることになる。でも、所長はとても寛容な人で、そんな僕を解雇せず、使い続けてくれている。同僚の永瀬さんは、さりげない気配りで、僕の仕事をフォローしてくれる。僕はとても感謝している。午後になると、僕はいくつかのクライアントを回り、それから事務所に戻った。クライアントから預かった書類を永瀬さんに手渡し、いくつかの事務仕事を片付けると、僕の勤務時間が終わる。) 


秋穂巧:それじゃ~、僕はこれで帰ります。さようなら。 
永瀬さん:あの…
秋穂巧:はい。何ですか。

永瀬さん:え、えっと。その…

秋穂巧:は。
永瀬さん:ううん。何でもありません。さようなら。
秋穂巧:そう。じゃ~、さようなら。 
永瀬さん:さようなら。


(帰り道の途中、僕は17番公園へ立ち寄った。いつものようにノンブル先生と老犬の尨犬「プー」と会うためだ。ノンブル先生は僕の妻、澪との思い出を語れる数少ない友人の一人だった。)


ノンブル先生:おや、今帰りかい。
秋穂巧:はい。先生は? 
ノンブル先生:私は…これだよ。ささやかな幸せだ。残り物は半額になるからね。有難い事だよ。

秋穂巧:…実は、僕、今度小説を書こうと思うんです。

ノンブル先生:それは素晴らしい。
秋穂巧:そう思います? 

ノンブル先生:思うよ。小説は心の糧だ。闇を照らす灯火、愛にも優る悦びだよ。 

秋穂巧:そんな大それたものじゃないんです。ただ、いつか息子に読んでもらうために、僕と亡くなった妻の話を書こうと思ったんです。 
ノンブル先生:うん。いいことだと思うよ。澪さんはとても素敵な女性だった。 
秋穂巧:そうですね。病気のせいかもしれないんだけど、僕はものすごく記憶力が弱いんです。だから、全てを忘れてしまう前に残しておこうと思って。僕らのことを。

ノンブル先生:忘れるってことは悲しいことだね。私もほんとにたくさんのことを忘れてしまった。記憶とは、もう一度その瞬間を生きることだ。頭の中でね。記憶を失うということは、その日々を生きることが二度と出来なくなるということだ。人生其の物が指の間から零れていくみたいにね。

 
(澪が死んだ時、僕はこんなふうに考えていた。僕らの星を作った誰かはその時、宇宙のどこかにもう一つの星を作っていたんじゃないだろうか、って。そこは死んだ人間が行く星なんだ。星の名前はアーカイブ星。夜、寝る前、僕はこのアーカイブ星の話を祐司に話して聞かせる。僕は小さなディテールを積み重ねていくことで、この星にリアリティーを与えていた。そして、祐司が何かを尋ねるたびにこの星は存在の重さを増していた。) 


秋穂巧:そこは巨大な図書館のような場所で、すごく静かで、清潔で、整然としている。とにかく広い所で、建物を貫く廊下は、その果てが見えないほどだ。ここで、僕らの星を去った人々は穏やかに暮らしている。この星は、言ってみれば、僕らの心の中のようなものだ。分かるかい。 
秋穂祐司:うん、どういうこと?
秋穂巧:ママが死んだ時、親戚の人たちがみんな言ってただろ?ママは佑司の心の中にいるんだよって。 
秋穂祐司:うん。
秋穂巧:だから、この星は世界中の人間の心の中にいる人たちが集まって暮らしている場所なんだよ。誰かが誰かを思っている限り、その人はこの星で暮らしていける。
秋穂祐司:誰かが、その人のことを忘れちゃったら?
秋穂巧:うん、そうしたら、その人はこの星を去らなくてはいけないんだ。今度は本当に「さようなら」だ。だから、祐司もずっとママのことを忘れずにいるんだよ。 
秋穂祐司:忘れないよ。 
秋穂巧:でも、お前は小さい。ママとはほんの五年しか一緒に暮らさなかったからね。だから、いろいろ話してあげるよ。ママがどんな女の子だったか。どんなふうにパパと出会って、結婚したのか。そして、祐司が生まれて、どんなに嬉しそうにしていたか。
秋穂祐司:うん。

秋穂巧:そして、ずっと覚えていてほしいんだ。パパがあっちの星に行った時、ママに会うためには、どうしてもお前がママのことを覚えていてくれないといけないんだ。分かるか。

秋穂祐司:うん?
秋穂巧:ま、いいんだけどね。


02. アーカイブ星


秋穗巧(独白):妻子澪前往ア-カイブ星后已经过去一年。每逢周末,我们都会去郊外的森林,森林里有若干如同迷宫般错综复杂的小径。

(秋穗佑司:这是……嗯,不错……啊,哪一个……)

小径的入口处有一座酿酒工厂孤零零地立在那里。

(秋穗巧:佑司,你要把那个发条扔掉吗?  佑司:嗯,对啊,巧君。这个发条有些不对……  秋穗巧:是吗。)

从那里步行四十分钟左右,便走到森林的尽头,伫立在那里的不知是哪个工厂的后门,只残留下一扇门板。虽然墙壁和立柱都已经损毁,独独留着那扇半毁的门。

秋穗巧:呐,问你一个问题可以吗?

秋穗佑司:什么?

秋穗巧:为什么要这样做呢?

秋穗佑司:因为好玩~

秋穗巧:原来如此。

(独白)佑司两岁时开始的寻宝游戏,直到六岁的现在也依然持续进行着。找到的螺钉发条就埋在公寓的庭院里。那些因为种种契机偶然经过这里的人,想必一定也很困惑“他们在这里干什么”——想至此,我不觉苦笑。

佑司出身于附有鉴定书的难产。妊娠期间并非一帆风顺,体力衰退的澪在分娩期间接受了好几次莫名其妙的注射也是事实。如此反复,也考虑过不通过产道,让医生开刀(将婴儿)直接取出来这一手段。最终经历了三十多个小时,佑司还是通过产道来到了这个世界。(哭声)是个精力十足的小婴儿,出生时的体重足有3500克——与此同时,身为人母的澪却迅速地衰弱下去,体内的各个器官逐渐坏死、分解,变得无法正常运作。她在此后五年离开了这个世界,那时身体承受的负担及分娩期间医疗不善是否与此有关,也难下定论。因为不久后澪恢复得很好,也曾有过一段身为普通的人母、人妻的,普通的生活。就算是分娩时注射的什么东西在五年后夺走了澪的生命,那也绝不能说是佑司的错。他什么都不知道。他是承载着我与澪的愿望来到这个世界的。那时的他还没有会呼吸,眼睛也还没有睁开——如同空中纷扬的雪般纯洁无垢。所以这不该是成为使佑司痛苦的事情。

(清晨)

秋穗巧:佑司,吃早饭了!

秋穗佑司:……诶?

秋穗巧:早饭。

秋穗佑司:嗯。

秋穗巧:书包检查过了吧?有没有忘记的东西?

秋穗佑司:嗯……没有。

秋穗巧:真的?

秋穗佑司:嗯(苦思中)……巧君。

秋穗巧:怎么了?

秋穗佑司:这件衣服上沾着番茄酱呢。

秋穗巧:= =……不用在意,就当是衣服上的花纹吧。

秋穗佑司:是这样吗?

秋穗巧:衣服还没有洗,所以没有换身的衣服。还有一件衣服上面有粥迹,另一件上是咖喱的残迹。

秋穗佑司:啊……= =

秋穗巧:你喜欢哪一件?

(独白:澪走之后,要打理这个家变得非常辛苦。比如洗衣服,洗净晒干后就变得皱巴巴的;料理也非常让人头疼——试着照着电视里教的做,炉子里却冒出了熊熊火舌,把墙烧得乌黑一片;塞了一大堆垃圾的垃圾袋今天也依旧扔在厨房里,走路时很碍事。)

秋穗巧:好了,六年级的班长在等着你呢,快点!

秋穗佑司:嗯!

秋穗巧:路上小心!

秋穗佑司:我出门了!巧君也一样,路上小心!

秋穗巧:我出门了!

秋穗佑司:(笑)

秋穗巧:好,我也该去公司了。

(到公司)

秋穗巧:早上好!

永濑:早上好。

秋穗巧(独白):还没有来的所长的椅子和同事永濑打过招呼后,我坐到自己的座位上。司法书士事务所,我在这里已经工作了八年。澪死时,本来就懦弱的我变得更加窝囊,几乎失去了活下去的力气,很长一段时间里都将工作丢在一边置之不理,给事务所带来了很大的困扰;即使如此,所长也没有寻找代替我的员工,一直等着我振作起来。得到了下午五点下班的许可,是所长满足了我希望尽量较少让放学回家的佑司孤独一人的时间的愿望的缘故。虽然如此一来工资也减少了,但我得到了金钱所买不来的宝贵时间。

秋穗巧:唔……今天的工作是……

(独白)放置在我桌前的夹板上附着很多备忘便签,这些备忘便签都是昨天的我传达给今天的我的清单。我记忆力很差,这也是我诸多疾病之一,所以写下备忘便签附在桌上;看上去是不错的主意,由于字写得乱七八糟,实际上读起来很困难——将那样的文字解读,完成工作,十分不便;行动也有限制,很容易疲劳;工作又常常出错,也有被人加以无能的评价。但所长是个很宽容的人,没有解雇这样的我,而是持续雇用下去;同事永濑小姐总是毫不介意地照顾着我,协助我的工作,对此我非常感激。下午拜访数个老主顾后,我回到了事务所,将客户交给我的文件转交给永濑小姐,再完成数份事务所的工作后,我的工作时间便到此结束。

秋穗巧:那么,我这便要回去了,再见。

永濑:那个……

秋穗巧:嗯?怎么了?

永濑:嗯……就是……

秋穗巧:哈?

永濑:……不,什么事也没有……再见。

秋穗巧:是么……那,再见。

永濑:……再见。

(下班途中)

秋穗巧(独白):回家路上,我顺道去了十七号公园,一如往常,与ノンブル先生和老狮子狗プ-见面。ノンブル先生是我可以与之聊有关妻子澪的回忆的,屈指可数的数名友人之一。

ノンブル先生:哦呀,正准备回去吗?

秋穗巧:是的。先生你呢?

ノンブル先生:我要(举起手中袋子)……做这个。微不足道的小小幸福。因为卖剩下的半价出售,真是值得庆幸的事情呢。

秋穗巧:其实我正盘算着有机会要写小说。

ノンブル先生:那真是很棒的想法。

秋穗巧:您这么想吗?

ノンブル先生:我是这么觉得的。小说是心灵的结晶,是照亮黑暗的同时增进爱的可喜之事。

秋穗巧:我并没有那么不知天高地厚的妄想啦,只是……想要将我和内人之间的故事写下来,以后给儿子看。

ノンブル先生:嗯,我认为这是很不错的事情。澪是很优秀的女性。

秋穗巧:……是啊。不知道是不是疾病的并发症,我的记忆力相当的差。所以……我想要在忘记一切之前铭记——我们的事情。

ノンブル先生:遗忘……是一件令人悲伤的事情呢,我也忘记了很多的事情。所谓的记忆,就是让那一瞬再度在人的脑海中复活;所谓的遗忘,就意味着那些逝去的日子再也无法重生了。如同人生在指尖流逝般。

秋穗巧(独白):澪失去的时候,我曾经这样想:那个创造了我们生存的地球的人,一定也在宇宙彼方某处创造了另外一个星球吧,死去的人类就会移居到那个星球去,那个星球的名字叫アーカイブ星。每晚休息前,我都会向佑司讲述アーカイブ星的故事,积累起种种细节,赋予アーカイブ星真切的现实。然后,随着每一次佑司追问アーカイブ星的事情,这颗星球的存在变得更加真切。

秋穗巧:那是个像巨大图书馆一样的地方,安寂、洁净、井然有序。总之是个宽广的世界,甚至看不见在建筑物间穿过的河流尽头——在这里,离开了我们的星球的人过着平静的生活。这颗星球说起来就像我们心中的存在,明白吗?

秋穗佑司:嗯……什么意思?

秋穗巧:妈妈死的时候,亲戚们不是这样说了吗,“妈妈就在佑司的心里”。

秋穗佑司:嗯。

秋穗巧:也就是说,这是个活在大家心里的人们所居住的星球;只要还有人记得他,这个人就能继续在那个星球上活下去。

秋穗佑司:如果人们忘记了这个人的事情的话……?

秋穗巧:嗯……如果忘记了的话这个人就不得不离开那个星球了,这回就是真正的永别了。所以佑司你一定要永远地记住妈妈的事情哦。

秋穗佑司:不会忘记的。

秋穗巧:但是……你还小,只和妈妈共同生活了五年。所以,我会一一的讲给你听,妈妈曾经是个怎样的女孩子、如何与爸爸相遇、结婚,还有佑司出生之后她露出了怎样高兴的表情……

秋穗佑司:嗯。

秋穗巧:然后,我希望你能永远铭记这一切。等爸爸也去那边的星球时,为了能和妈妈重逢,一定要佑司记得妈妈不可,懂了吗?

秋穗佑司:……嗯?

秋穗巧:算了,就这样吧。