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《ふしぎ工房症候群 オルゴール》3


ふしぎ工房症候群  「オルゴール」 

朗読:福山潤


Chapter5 決意


そして、一週間も経ったころ、ある決意をした、あの場所に行ってみようと。会えるわけもない、そんなことは百も承知だったが、とにかく、居ても立ってもいられなくなっていた。彼女に会いたいと思う気持ちが、僕を突き動かしたのである。最初は困惑した母だったが、それでも、僕が外へ出る気になったことを喜んでくれた。季節はちょうど夏、避暑も兼ねて、母が同行してくれることになった。久しぶりの町は、相変わらず穏やかな空気に包まれていた。祖父が駅まで出迎えてくれた。「久しぶりだな、元気にしてたか。」祖父は優しい、僕の体に気遣う素振りも見せず、普通に扱ってくれる、それが嬉しかった。母は曖昧な笑みを浮かべていた、最近の僕に、どう接していいか分からない自分を恥じているようにも思えた。ごめんね、母さん。心の中で母に詫びた、と同時に素直な感情を持てる自分に少し驚いた。やはりこの町の空気が気持ちを和ませてくれるせいかもしれない。母の実家に着くと、今度は祖母が笑顔で迎えてくれた。僕はなんだか全身から力がぬけるような安心感に包まれ、その夜はぐっすり眠りにつくことが出来ました。翌日になって、一人で出かけようとすると、母が心配して引きとめた、無理もなかった。それまでの僕は家に閉じこもってばかりで、一人では外出する気にもなれなかった。その僕が、車椅子まで自力で張っていき、外に出て行こうとするのだから、母の驚きは一期は大きかった。しかし、母が止めようと一人で行かなければならない、しかも一刻も早くと気が急いてた。「ほっといてくれ。」つい語気を荒げてしまった。しまったと思った、気づいたら母がうつむいて涙を流していた。これでは今までの僕となんら変わらない、それでは何のためにここに来たのかと問われると、どうにも答えようがない、ばつが悪そうにしていると、祖父が助け舟を出してくれた。「まあ、いかせてやれ、一人で何かをしようという気になったんじゃないか、いいことだ。それに、この辺は都会と違って安全だ、な」「う、うん」祖父に適当な相槌を打つと、僕は車椅子を走らせた。恥ずかしさに顔から火が出そうだった、真っ赤になった顔を見られたくなくて、その場を逃げるようにして家を出た。ここにやってきたのは思い出に浸るため、思い出の中の少女の面影を追うためなんて、口が裂けても言えない。それでなくでも、普段からわがままを言って、母を困らせている。今回も単なる思いつきに同行させ、あげくに泣かせている自分が情けない。祖父の優しさが、自分の人間としての器の小ささを際立たせているようで、更に穴があったら入りたいくらいだった。それでも、しばらく散歩していると気分が落ち着いてきた。自然に囲まれたこの土地は、さすがに心を癒してくれる。気を取り直して、少女と初めて出会った場所に向かった。


第五轨 决定


就这样过了一周,我下定了一个决心。

——再去一趟那个地方。

我很清楚,不可能再见到她。

但自己却已是坐立不安了。

我想见她……这种感情驱使着我回去那儿。

一开始妈妈有点为难,但看到我难得愿意去外边走走,也很高兴地答应了。

时节正是夏天。妈妈也陪我一同过去,顺便避暑。

久违的小镇。空气仍是如此清新。

祖父到车站来接我们。

“好久不见了,还好吗?”

慈祥的祖父像是没有注意到我的身体情况一般,跟平常一样对我。

我很高兴。

妈妈含糊着应了几句。

像是不知道该如何照顾现在的我,而感到内疚一般。

“对不起,妈妈。”

我在心里向妈妈道歉。

同时也有点吃惊,没想到自己还会如此坦率。

看来真是这个小镇的功劳,清新的空气让心情也平静下来了。

来到妈妈的娘家,祖母微笑着出来迎接我们。

我感觉像是全身放松了一般。那天晚上,睡得很香。

第二天,想一个人出去时,妈妈担心地阻止了我。

也是。

至今为止,我一直将自己关在房间里,从来没想过一个人出门。

现在我居然想使用电动轮椅独自出去。

妈妈一时间吓了一大跳。

但是,就算妈妈不让我去,我也得一个人去往那地方。

而且很是着急,希望越快越好。

“别管我!”

终于爆发出来了。

糟了……

当我回过神来时,妈妈俯下身子抽泣起来。

“这样子……与之前的你又有什么区别?

那你又是为什么来到这儿……”妈妈问到。

我无言以对。

正当我羞愧难当时,祖父过来帮我解了围。

“让他去吧。他是想一个人做点什么吧。这也是好事。而且,这附近跟城市不一样,很安全的。没事。”

恩……

我稍稍向祖父打了个招呼后,摇着轮椅离开了。

太惭愧了……不想让他们看到我涨得通红的脸,像是逃离一般离开了那儿。

我是来这儿,只是沉浸于回忆中,为了追逐回忆的少女……

无论如何也说不出口。

平时就已经够任性,让妈妈为难了。

这次仅为了我的一时兴起,就让妈妈陪自己来到这,最后还惹哭了妈妈……自己实在太没用了。

祖父的宽宏大量,让我意识到自己的卑小。

更想找条缝钻进去了。

不过,稍稍散步了一会,心情便平静了许多。

与大自然融于一体的这片土地,很快抚平了我的不安。

心情恢复平静了后,我去往了与少女初次相遇的地方。


Chapter6 思い出の場所


ここだ、木漏れ日が差し込む木々の間の小道をゆっくりと進んだ、真夏だと言うのに、風がひんやりとして気持ちいい。そういえば、あの日もこんな陽気だったと記憶している。彼女は突然僕の前に現れた、風とともに。ざっと、木の葉を揺らす音にはっとなった、あたりを見回してみる、特に変わった様子はない。「へん」と笑いを零してから、深くため息をついた。ありえないよな、少女が現れたと一瞬でも考えた自分がバカに思えてならなかった。当時彼女はたった一ヶ月この町に滞在しただけだ、自分と会っていた時期は人生の中でもほんのわずかな時期すぎないのだ、もう大人になった今、例え再会できたとしても、お互いを認識できる保証はどこにもない、そればかりか、彼女は僕のことをとっくに忘れている可能性だってある。オルゴールを見せて説明しても、幼い面影だけを追って生きている男のセンチメンタリズムを笑うかもしれない、増して、気持ち悪いといわれても仕方がない。それ以前に会うことは叶うはずもない夢なのだ、僕はがっくりと肩を落とすと、声を上げて笑った。「はははははは」ひとしきり笑った後で、自分を慰めてみた。いや、彼女に会いたかったわけじゃない、気晴らしに思い出の場所を訪れてみたかっただけなんだ。この一年、事故のせいで、ずっと家に閉じこもってきた、家族にも迷惑をかけてきた。その中たまたまオルゴールのことを思い出し、手に取ってみたら旅行したい気分になった、だからここに来た。何かが起きることに期待すらしていない、僕はここでゆっくり静養し、そしてまたその都会にもどっていく、ただそれだけなんだ。「帰ろう」独り言のように呟いて、車椅子を走らせた僕は、気づくと家とは反対の方向に向かっていた。自分を納得させたつもりだったが、自然と少女との思い出の地をたどっていた。木々の間を抜けると、湖畔に出た。ここでも彼女とよく遊んだことを思い出した、打ち寄せる小波が、夕日を反射してきらきらと光っていた。顔をあげると、湖の奥の山に、赤く霞んだ太陽が半分隠れていた、「もう夕方」午前中に家を出たから、優に半日はたっていることになる。時間経過も忘れて、僕はこの地を彷徨っていたのか、でも、この半日は、僕にとって夢見心地だった、おまけにこんな綺麗な夕日を見ることができて、幸せな気持ちでいっぱいになった。波打ち際に、少女のはしゃいでいる姿が見える、後を追いかけているまだ幼い自分の姿が見える、大きな夕日に包まれた二人が、楽しげに笑っている、しばらくその光景を眺めていたら、ずっと、涙が頬を伝った、本当に幸せだった、もう思い残すことはないと思った、この先、両親が死ねば、自分の力では生活さえ出来ない、だから、生きることに未練は感じられなかった。衝動的に湖に向かって車椅子を走らせた、この時の僕はもう何も考えていない、車椅子は夕日に向かってただまっすくに進んでいく、波打ち際をしばらく越えるところで、車椅子は水と砂に足を取られ、僕は水面に投げ出された、ガボット頭から突っ込んだ、動くことのない足はただ水の中を漂い、両手だけがばたばたと水を掻く、それほどの深さとは思わないが、てんがつかない、急に死ぬことが怖くなったが、もう手遅れだった、僕の意識は体とともに水の底へと沈んでいた。


第六轨 回忆之地


是这儿……

阳光温柔地从树叶的隙缝间漏下,我慢慢地摇着轮椅,行进在这条小路上。

虽然是盛夏,但有柔和的风拂过,感觉很舒服。

说起来……记得那天,也是这样风和日丽。

她乘着风,突然出现在我面前。

忽然,树叶沙沙地响起,我一时怔住了。

环视了一下四周,没有什么不自然的地方。

我自嘲般笑了笑,然后长长地叹息了一声。

怎么可能……

一瞬间竟以为少女会出现……真是笨蛋。

当时,她在这座小镇里只待了一个月。

与我相遇的时间,在人生的长河里,不过是一朵小小的浪花罢了。

现在她也长大了,就算有机会重逢,也不能保证我们能认出彼此。

更何况,也许她早就把我忘了……

就算把八音盒拿给她看,跟她解释,或许,她也只会笑话我的多愁善感,竟如此执著地追逐着幼时的梦想。

就算说我造作得恶心也不过份……

而且最重要的是,重逢这一梦想根本就不可能实现。

我颓然地垂下肩,放声大笑起来。

“哈哈……”

笑了一阵后,我试着安慰自己。

不是……我又不是为了见她而来这儿的。

只是想出来散散心,于是来到记忆中的场所。

这一年,因为那件事故我一直都将自己关在家里。

也给家人添了不少麻烦。

然后偶然想到八音盒的事。

找到八音盒后,感觉有点想出去旅行。

所以才来到这儿。

完全没有期待会发生些什么……

我在这儿好好的静养,然后再回到那座城市。

仅此而已。

回去吧……

我自言自语地说道,摇着轮椅离开了。

回过神时,才发现自己前进的方向与祖父家正好相反。

本想找借口说服自己只是散散心,却自然而然地去往了曾和少女在一起的回忆之地。

穿过林丛,我来到了湖畔。

还记得,曾和她一起在这儿玩耍……

波浪轻轻拍打着湖岸,湖水反射着夕阳,闪亮亮,直耀人眼。

抬起头时,看到湖彼岸的山头上,瑰丽的晚霞映着半边夕阳。

已经到傍晚了?……

上午出门,到傍晚已经过了半天了。

我徘徊在这儿,甚至忘却了时间了吗。

但是这半天,对我来说像是做梦一般。

而且能够看到这么绚美的夕阳。

真的很幸福……

我仿佛看到了少女在湖岸奔跑的身影。

还有幼时的我,追着那身影远去。

夕阳下,两人欢笑着。

看着这番风景,眼泪又禁不住沿着脸颊流了下来。

真的很幸福……已经没有什么值得留恋了。

以后如果父母去世了,我也无法凭自己的力量生活下去。

所以……我已经不想存活于这世上了。

我一时冲动地摇着轮椅冲着那片湖冲了过去。

此时,我什么都没去想了。

轮椅迎着夕阳笔直地往前进。

穿过湖岸,轮椅却被水和砂绊住,我摔入了湖水中。

水漫过我的头部。

脚无法自由活动,漂在水中。

只好用双手胡乱地划着水。

没想到会有这么深……却已毫无办法。

突然害怕起死亡……可是已经为时为晚了。

我的意识同身体一起慢慢地往下沉……