《ふしぎ工房症候群 オルゴール》1
ふしぎ工房症候群 「オルゴール」
朗読:福山潤
Chapter1 prologue
日常で起こる些細で不可思議な出来事、それが人の思考と行動に影響を与えていく過程と結末を知りたいとは思いませんか。この物語はあなた自身の好奇心と願望に基づいて構成されています。ともすれば見落としてしまいがちな、いつもの風景のなかにあなたが不思議工房を見つけることができるようにお手伝いしましょう。
第一轨 序章
日常生活中发生的,细微而不可思议的事情。在人的思考和行动的影响下,它们将会有怎样的发展与结局,您不想知道吗?这个故事,是由您自身的好奇心与愿望所构成的。为了让您能够在熟悉的风景中寻到不可思议工房,让我来帮助您吧。
Chapter2 出会い
オルゴールの音が流れる、一つ一つの音がゆっくりと僕の中に入ってきて、痛んだ心優しく包んでくれる。大切な、大切な思い出。もうあれから何年経つのだろうか、まだ幼い少女は、はにかんだ顔で僕にオルゴールを手渡すと、目の前から走り去っていた。僕はその背中をずっと見送っていた。彼女はどこか遠くの町に引越していたと聞いた、ひと夏の淡い恋だった。
小学五年生だった僕は夏休みに母の自家へと遊びに行った。山々に囲まれ、空気の澄んだ田舎町、僕はそこで一ヶ月を過ごした。その時、少女に出会った。少女が木々の間から突然現れた、風に飛ばされた帽子を追って飛び出してきたのだが、白いワンピースに身を包んだ姿は、日差しを反射してきらきらと輝き、その瞬間に妖精が現れたと錯覚するほどにまぶしかった。帽子を拾ってあげた僕に少女はにっこりと会釈して、礼を言うと、そのまま、風のように去っていた。風に運ばれた、そんな表現がぴったりくるような出来事だった。その後も少女は風とともにやってきて、風とともに去ってゆく、そんな印象だった。特に待ち合わせしたわけでもないのに、気づくと目の前に立っていて、僕に笑顔を向けていた。あるいは、偶然かもしれないが。
僕はいっぺんで彼女に夢中になってしまった。それからは、少女と過ごす時間が、僕の貴重なひと時となった。彼女はあんまり自分のことを話さなかったから、最初は秘密めいた存在に見えたが、それでも、すごしずつ僕になれてきた。僕と同じ年の少し増せた感じの女の子。夏休みに入ってこの町に越してきたから、まだ友達はいないという、僕が最初の友達というわけだ。少し嬉しくなった。虫を取ったり、水辺で遊んだり、時にはお弁当持参で山奥を探検したりと、僕たちの興味は尽きなかった。何より彼女と一緒にいることが楽しかった。木々のざわめき、湖のきらめき、それらに身を包まれて、まるで夢のような時が流れていく。一ヶ月はあっという間だった。僕は夏休みが終わっても時々はこの町に、少女に会いに来ようとひそかに誓った。しかし、その誓いはすぐにもたたれた、少女は夏の終わりとともにまたこの町を去るという。もう会えなくなる、ひどくがっかりしている僕に少女はこのオルゴールをくれた、彼女の宝物だと言っていた。僕の、夏が終わった。
第二轨 相遇
八音盒的音乐流淌开来。
一个个音符缓缓注入了我的身体,温柔地抚平着我的创伤。
最珍贵,最珍贵的回忆。
从那时到现在,已经过了多久了呵。
青涩的少女略带羞怯地将八音盒塞给我,然后转身跑远。
我就那样目视着她的背影。一直。
听说她是从远方的城市搬过来。
短暂的夏季,淡淡的思恋。
当时我还在读小学五年级,暑假时,去往妈妈的娘家游玩。
那个乡间小镇,坐落于连绵不断的山脉间,空气很是清新。
我在那儿待了一个月。
就在那时,我遇到了那名少女。
少女突然出现于丛生的树林间。
她追着被风刮走的帽子而跑了过来。
身着一袭白色连衣裙,反射着金色的阳光,闪闪发亮。
她是那样的眩目。一瞬间,我甚至产生了种错觉,以为是妖精降临尘世。
我捡起帽子。少女微笑着向我打了个招呼,并道了谢。
然后像风一般离开了。
乘着风离开了……用这句话来形容她,真的很合适。
之后,少女也随风而来,随风而去。
留给我的,一直是这种印象。
也不曾约定过什么。回过神来时,她便微笑着站在我面前了。
或者也只是偶然。
我很快就喜欢上了她。
之后与少女一起度过的时间,是我人生中最宝贵的日子。
她不太愿意提自己的事情。最初总觉得她有点神秘,然而,她也慢慢地跟我熟了起来。
跟我差不多年纪,感觉有一点点早熟的女孩。
她说暑假才搬来这座小镇,还没结识到什么朋友。
我是她第一个朋友。
我感觉有点高兴。
抓虫子,在河边玩耍,偶尔带着便当一起去深山里探险。我们一直玩得很开心。
最重要的是,能跟她在一起,我就很高兴了。
树叶的沙沙声,亮晶晶的湖水,置于此景,仿佛身在梦幻中一般。
一个月时间很快就过去了。
我暗暗发誓,暑假结束后,也会时常来小镇去看她。
但是,誓言很快就破灭了。
少女说她将夏末离开这座小镇。
以后再也见不到她了……
少女看到我沮丧的样子,把这个八音盒送给我。
她说,那是她最珍贵的东西。
我的夏季也结束了。